No.38 平蔵沢ヒバ人工林施業展示林
へいぞうざわひばじんこうりんせぎょうてんじりん
番号 | No.38 |
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登録年度 | 2019年度 |
認定対象 | 平蔵沢ヒバ人工林施業展示林 面積0.44ha |
分類・形式 | 展示林、林業景観 |
成立年代 | 1843(天保14)年頃 |
所在地 | 岩手県滝沢市影添国有林 |
所有・管理者 | 林野庁東北森林管理局盛岡森林管理署 |
平蔵沢ヒバ人工林施業展示林は、岩手県滝沢市に存在する、東北地方最古のヒバ人工造林地と目される国有林の林分である。天保14(1843)年頃に現在の青森県五戸から移り住んだ牧田(ひらた)平馬という人物がマツ・スギ・ヒバの適地と見込み、苗木を取り寄せて造林を始めたと伝えられている。
青森営林局(現、東北森林管理局)管内で最古のヒバ人工林として、1955(昭和30)年に学術参考林に指定されたのを手始めに貴重なヒバ高齢人工林として取り扱われ、管理・展示がなされてきた。現在は高齢人工林として大径木が上層を占めつつ下層では伏条更新や天然下種更新が見られるなど、人工林と天然林が複層し、天然林に類似した林相を呈するにいたっており、多くの調査を通じてヒバ人工林管理上の有意義な知見の基となってきた。
重要林業樹種であるヒバ(ヒノキアスナロ)の造林史を振り返る上でかけがえのない林分であると考えられる。アクセスも比較的容易な立地にある当林分が、今後も適切に維持されるとともに、研究のみならず教育などの多様な活用がなされることを期待して、林業遺産として選定した。