第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2023年3月27日 |
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開始時刻 | 11:00 |
会場名 | Room 1 |
講演番号 | A12 |
発表題目 | 花粉症有病者と人工林の位置の相互関係についての統計的研究 A statistical study of geographic relationships between people with pollen allergies and plantation forests |
要旨本文 | 花粉症問題に対応し,林野庁の「3本の斧」花粉発生源対策が進められている.これまで人工林からの花粉の飛散パターンおよび人工林配置と発症とのおおまかな関係(北海道,沖縄では発症が少ない)は研究されてきたが,人工林配置と発症との詳細な関係は明らかになっていない.本研究では,全国の花粉症発症/非発症と居住する2次メッシュ(約10km四方),1次メッシュ(約80km四方)内の人工林面積比率(以下,「比率」)との相関関係を土地利用パターンと居住者の特徴を説明変数とするプロビット分析によって探った.花粉症と居住地2次メッシュ内の「比率」との正の相関は見られなかったが,周辺の2次メッシュを含めた範囲内および1次メッシュ内の広域の「比率」とは正の相関が見られた.一方で,そうした広域での市街地比率と花粉症の間では,より多く正の相関が見られた.また,「比率」,市街地比率双方について風向を考慮した場合に多く相関が見られた.風上の人工林管理,市街地での大気汚染を総合的に考慮した広域での発生源対策の必要性が示唆される.先行研究で確認された世帯所得と花粉症との正の相関も確認され,生活様式の影響の可能性が示された. |
著者氏名 | ○高橋卓也 ・ 仲爾 |
著者所属 | 滋賀県立大学環境科学部 |
キーワード | 花粉症, 人工林, GIS |
Key word | pollen allergy, plantation, GIS |