第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2023年3月27日 |
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開始時刻 | 15:00 |
会場名 | Room 1 |
講演番号 | A18 |
発表題目 | ヨーロッパ諸国における恒続林思想の歴史的変遷と展開 Historical evolution and development of the concept of continuous cover forestry in European countries |
要旨本文 | 近年、生物多様性保全や災害に強い林業を目指すための森林管理として、保持林業や近自然的林業が注目されている。しかし、ヨーロッパ諸国に展開している恒続林業(Continuous Cover Forestry)についてはドイツ林学の学説史研究で議論されているが、現代の森林管理にどのように影響を与えているのかは整理されていない。恒続林業とはアレフレート・メーラーが1922年に著した「恒続林思想(Der Dauerwaldgedanke)」を源流とし、非皆伐施業、混交林化、異齢林化によって土壌も含めた森林を一個の生命体(有機体)としてとらえる林業である。本報告では、その思想が近年どのような国で展開し、何が課題とされているのかを文献調査で明らかにすることを目的とした。Web of Scienceの論文データベースを用いて、トピックス検索したところ4,344件の関連研究があった。年代別にみると、2008年以降毎年100件以上の関連研究があり、2021年に405件とこれまでで最多であった。論文タイトル検索によると、モデリングや資源計測、造林分野の研究が主流であった。報告では、ドイツ語文献を加え、単一樹種人工林の恒続林への誘導について、詳しい文献紹介を行う。 |
著者氏名 | ○佐藤宣子1 ・ 上野竜大生2 ・ 吉村哲彦3 |
著者所属 | 1九州大学大学院農学研究院 ・ 2九州大学大学院生物資源環境科学府 ・ 3島根大学生物資源科学部 |
キーワード | 恒続林, アルフレート・メーラー, 非皆伐施業, ヨーロッパ |
Key word | Continuous Cover Forestry, Alfred Möller, Non-clearcutting management system, Europe |