第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2023年3月27日
開始時刻 10:00
会場名 Room 1
講演番号 A9
発表題目 森林所有者の伐採や林地売買に及ぼす要因の日墺比較
A comparative study of factors affecting on harvests and forest transactions between Austrian and Japanese forest owners
要旨本文 オーストリアのシュタイヤーマルク州林業協同組合連合会組合員と熊本県阿蘇森林組合の組合員を対象として、昨年度までに実施したアンケート調査結果から、前者の所有規模は後者の約2倍だが、1カ所の平均林分規模は4倍以上と大きく異なった。また、60才未満の組合員の割合は、前者の83%に対して、後者は9%と大きく異なった。これらの背景を明らかにするために、オーストリアにおいて組合員を対象とした聞き取り調査を行った。その結果、①シュタイヤーマルク州の自伐林家では、丸太販売の売り上げが全て収入となり、林業収入のウエイトが大きいこと、②農林業で生計が成り立つような農林地の規模を維持あるいは確保することを、慣習・法制度が促進していること、③農林業年金を満額受給するには農林地を次世代等へ贈与する必要があることなどが上記の要因となっていることが明らかとなった。
著者氏名 ○久保山裕史 ・ 都築伸行 ・ 江田星來
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業経営・政策研究領域
キーワード 森林所有者, 伐採, 林地売買, オーストリア, 比較研究
Key word forest owners, harvest, forest transaction, Austria, comparative study