第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

教育部門[Education]

日付 2023年3月27日
開始時刻 9:15
会場名 Room 3
講演番号 C2
発表題目 中学生を対象とした鉛筆の軸木評価の授業実践
Teaching Practice of Evaluating Wooden Pencils for Junior High School Students
要旨本文 中学校技術・家庭科技術分野では針葉樹と広葉樹の性質の違いを学習するが、実践的・体験的に取り上げることが望ましい。そこで本研究では、輸入材から国産材への転換を目的として試作された、針葉樹材および広葉樹材を軸木とした鉛筆を教材とした。中学生がこれらの鉛筆の削り易さを評価し、木材の性質の違いと木材の利用のあり方を考える目的で、大学教員による特別授業を実施した。実施時期は2022年8月、対象者はJ大学附属中学校3年生31名である。使用した鉛筆はヒノキ、スギ、ユリノキ、センダン、イチョウ、クスノキの6種類である。鉛筆の製造方法を映像で説明した後、それぞれポケットシャープナーと手動シャープナーの2種の鉛筆削りで切削し、インセンスシダーの既製品と削り易さを比較した。さらに、軸木のリサイクルの取組を紹介した。授業実践の結果、生徒はヒノキとスギを比較するとヒノキが削り易いことや、樹種によって削る際の香りが異なることを見出していた。この授業を通して、生徒は鉛筆の削り易さは樹種によって大きな差があることや、鉛筆削りの切削機構の違いを理解しており、鉛筆は木材の性質を理解する教材として適切であると考えられた。
著者氏名 ○東原貴志1 ・ 児嶋美穂2 ・ 安部久2 ・ 柳飛沙則3 ・ 岡田都美子3
著者所属 1上越教育大学大学院学校教育研究科 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所木材加工・特性研究領域 ・ 3三菱鉛筆株式会社
キーワード 授業実践, 鉛筆, 中学生
Key word teaching prectice, wooden pencil, junior high school student