第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

教育部門[Education]

日付 2023年3月27日
開始時刻 10:15
会場名 Room 3
講演番号 C5
発表題目 やんばる国立公園における密猟・盗採の管理体制に関する対話の現状と課題
Current situation and issues of dialogue for management system to prevent from poaching in Yambaru NP
要旨本文  2021年7月、我が国において特に生物多様性に富んだ地域として世界自然遺産登録地となった沖縄島北部では、外来生物による固有種や希少種の捕食が生息に影響を及ぼしているだけでなく、ロードキルの多発、密猟や盗掘防止等が解決すべき課題となっている。特に、種の保存法による保護指定の動植物が違法捕獲や取引の対象となり、海外に持ち出され、空港などで差し押さえられる事件が後を絶たない。ペット利用を目的とした市場での売買を支持する愛好家等(飼育・栽培、標本収集)の法令遵守意識の低さが指摘されるが、琉球諸島は特に両生爬虫類の種数や固有種が多いことで知られており、地域全体で監視する目を育てていくことの取組みの強化が臨まれる。一方で、法律による保護の限界や管理主体間の積極的な対話の欠如が違法行為を野放しにしている現状がある。本報告では、世界自然遺産登録以後も違法伐採等における国や県の調整機能が不十分であることを明らかにし、密猟や盗掘防止を目的とした林道パトロールの発展的活動の危うさ、林道夜間通行規制の実証実験等の取組みの精査の必要性に焦点をあてる。
著者氏名 ○大島順子1,2 ・ 久高将和2
著者所属 1琉球大学国際地域創造学部 ・ 2一般社団法人やんばるビジョン
キーワード 世界自然遺産登録地, 林業従事者, 林道パトロール, 能力開発, 対話の促進
Key word World Natural Heritage Sites, foresters, forest patrol, capacity building, Promotion of dialogue