第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2023年3月26日 |
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開始時刻 | 13:00 |
会場名 | Room 1 |
講演番号 | F1 |
発表題目 | ロングリード技術による針葉樹4種の全ゲノム解読 De novo genome assemblies of coniferous tree species with a long-read sequencing technology |
要旨本文 | 針葉樹は世代時間が長く育種には時間と労力がかかる。ゲノム情報による林木育種の効率化が期待されるが、針葉樹のゲノムは一般に巨大で高いヘテロ接合性を示すため、長い連続したゲノム配列の構築は困難だった。本研究では、HiFiロングリードシーケンス技術を活用してカラマツ (Larix kaempferi)、ヒノキ (Chamaecyparis obtusa)、スギ (Cryptomeria japonica)、およびコウヨウザン (Cunninghamia lanceolata)の4種の針葉樹のゲノムアセンブル配列を構築した。それぞれのアセンブル配列の長さは13.5 Gb (カラマツ)、8.5 Gb (ヒノキ)、9.2 Gb (スギ)、11.7 Gb (コウヨウザン)で、平均して推定ゲノムサイズの99.6%をカバーした。配列の連続性を示すN50値はヒノキの1.2Mbからカラマツの16.0Mbまでとなり、アセンブル配列には陸上植物に保存されている遺伝子の89.2%が含まれていた。ヘテロ接合性に由来するもう一方のハプロタイプの配列長はアセンブル配列の70.3%-95.1%を占め、4樹種の高いヘテロ接合性が示唆された。本研究で得られたゲノム配列情報は、針葉樹の遺伝学とゲノミクスにおける基盤となり、林木育種を加速させることが期待される。 |
著者氏名 | ○白澤健太1 ・ 三嶋賢太郎2 ・ 平川英樹1 ・ 平尾知士3 ・ 坪村美代子3 ・ 永野聡一郎3 ・ 井城泰一2 ・ 磯部祥子1 ・ 高橋誠3 |
著者所属 | 1かずさDNA研究所先端研究開発部 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター東北育種場 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター |
キーワード | ゲノム, 球果植物, ロングリード技術 |
Key word | Genome, Coniferous trees, Long-read techonology |