要旨本文 |
我が国は森林資源に恵まれた世界でも有数の森林大国であるにも関わらず、木材自給率は約4割と低い。本校が位置する人吉・球磨地域は、100年に1度と言われる「令和2年7月豪雨」が発生により、森林・林業・木材産業は大きな被害を受けた。地域資源を活用した木育活動の実践に励むことで、地域の活性化と復興を目指した。『がんばろう!人吉・球磨』を合言葉に据え、「木の良さを伝え、木材利活用のきっかけをつくる」、「故郷の元気と笑顔を生み出す力になることができる」と仮説を立て、産学官連携で木育活動を実践している。その一つとして、熊本で開催された「花とみどりの博覧会」において、来場された約4,000人の方々に人吉・球磨産の木材を活用したプランター・ベンチ・チェア・香り袋の製作をして頂くことができた。アンケートでは、多くの参加者から「木の良さを実感できた」という回答を得ることができ、コロナ禍で制限はあったものの、ものづくりをとおし「家族の絆が深まった」との声もあり、多くの笑顔を生み出すことができた。木材利用によるCO2固定量を試算したところ、約7.4t固定できており、持続可能な地球環境の保全にも貢献できた。 |