第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-021
発表題目 日独比較による本邦森林組合の課題検証
Comparative Analysis of Japanese and German Forestry Associations in Japan and Germany
要旨本文  これまでドイツの森林組合に関する研究は、木材販売、機械の共同導入への注目が中心であった。本研究はこれまで注目が限定的であった組織形態の日独比較から日本の森林組合の課題点を明らかにすることを目的とし以下の結果を得た。まず類似点は、森林組合の目的として小生産者の経済的不利益の協同による克服を挙げている点、森林組合の組織形態として理事会、事業執行者、組合員総会からなる同一の形態をとっている点などが挙げられた。これは1907年森林法の法改正においてドイツを基にしたことの影響が考えられる。次に、相違点として主にザクセン州に焦点を当て比較を行った結果、次の点が明らかになった。第一に日本に比べ森林組合の形態が多様であった。ザクセンでは、森林組合の形態の種類として個別サービス、トータルサービス、共同経営など多様な形態がとられていた。第二に森林組合へ加入義務が存在した。ザクセンでは森林組合に加入することは森林所有者の義務とされており、木材の販売が森林管理組合の法定業務である場合、その全部または一部を森林管理組合を通じて販売する義務などが課せられている。一方で、日本の森林組合では義務付けられていない。
著者氏名 ○杉本凜 ・ 芳賀大地
著者所属 鳥取大学農学部
キーワード 木材販売, BW州, ザクセン州
Key word Timber sales, Baden-Wurttemberg, Freistaat Sachsen