第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

教育部門[Education]

日付 ポスター発表
講演番号 P-048
発表題目 里山教育事始め
The start of Satoyama education
要旨本文 里山教育は森林教育をきっかけに考案したものである。里山は、生態系複合としての景観であり、里山を構成する生態系は雑木林、人工針葉樹林、背の高い草原、背の低い草原、畑、水田、小川、農家などから成る。森林教育が人工針葉樹林という生態系中心であるのに対して、里山教育では異質で複数の生態系が対象となる。そのため、里山教育では景観レベルと構成する生態系レベルの教育を行うことができる。景観レベルでは構造と機能と変化を扱う。構造とは構成する生態系の面積と配置を指し、機能とはエネルギーの流転と物質の循環を指し、変化とは江戸時代から明治初期や燃料革命の時期を経て現代までの変化を指す。伝統的な農林業や現代的なグリーンウッドワークのような経済的な活動は、機能としてとらえることができ、物質の生態系外への移動を通じて里山の経済を回すことにつながっている。構造は、平面的な計画として立案できるだけでなく、変化の視点と合わせて時間軸を持った計画として立案することができる。生態系レベルでは、構成要素としての生態系の管理手法や人間との関係について感じ考えるような教育を行うことができる。明治大学黒川農場を事例として紹介する。
著者氏名 ○倉本宣1 ・ 小泉寛明2 ・ 石川陽子2 ・ 矢崎友嗣1
著者所属 1明治大学農学部 ・ 2明治大学黒川農場
キーワード 景観, ヘテロ, 管理, 変化, 計画
Key word landscape, heterogenous, management, change, plan