第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付 ポスター発表
講演番号 P-062
発表題目 ボクセルデータを用いたスギ人工林間伐後の樹冠成長過程
Canopy growth after thinning of Japanese Cedar plantation using voxel data
要旨本文 森林経営計画制度に基づく間伐は、樹冠疎密度が10分の8以上の箇所について、定められた間伐率(材積間伐率35%)以下で、かつ5年以内に樹冠疎密度が10分の8以上に回復すること等の条件がある。このため、間伐後の樹冠成長過程を把握することは、樹冠閉鎖の予測や間伐時の選木方法を検討するうえで必要である。そこで本研究では、スギ過密人工林を強度間伐した場合の樹冠成長過程を、RTK付きUAVによる空撮及び樹冠のボクセル化処理により調査した。調査地は林齢44年生のスギ人工林で、材積間伐率約30%にて間伐を行った。調査対象木は20m四方の標準地内の個体とした。空撮で得られた樹冠点群データを1辺10㎝の立方体の集合体へボクセル変換し、個体ごとのボクセル数の変化を間伐直後、間伐後1年目、間伐後2年目で得たボクセル樹冠をもとに解析した。結果、間伐後の樹冠成長は、ギャップ方向への成長が観察されることや、隣接木の位置や大きさに影響されることが示唆された。データの取得方法、定量化等の課題を改善しつつ、引き続きモニタリング調査を行う予定である。
著者氏名 ○飯田玲奈1,2 ・ 奥泉春夫3 ・ 太田学志3 ・ 河合拓務4 ・ 松英恵吾2
著者所属 1群馬県林業試験場 ・ 2宇都宮大学農学部 ・ 3有限会社和泉測量 ・ 4京都府中丹広域振興局
キーワード ボクセルデータ, 樹冠成長, スギ人工林
Key word voxel data, canopy growth, Japanese Cedar plantation