第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | ポスター発表 |
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講演番号 | P-100 |
発表題目 | 茨城県中部の植栽試験地における斜面位置によるスギ苗木の成長の違い Different growth of Sugi seedlings along the slope of a plantation in central Ibaraki |
要旨本文 | 再造林地では一般的に、同じ林小班の中でも苗木の樹高成長が大きく異なる現象が観察される。苗木の成長が良い部分では、下刈りは早期に終了できるが、現状では林小班内で画一的に実施されている。もし、苗木の成長を事前に予想できれば、施業計画を柔軟に立案することも可能になる。そこで本研究では、植栽地においてスギ植栽木の樹高成長に違いが生じるしくみを明らかにすることを目的とした。調査地は、茨城県城里町の梅香沢国有林25林班であった。2014年春に、斜面の上下方向に裸苗とコンテナ苗を列状に植栽した。斜面上部下部に調査区画をそれぞれ作成し、毎木調査を5成長期間実施した。また2017年11月には、斜面の上下方向にライントランセクト法で植栽木を選択し、樹頂部付近の枝葉を採取した。2022年6月にも同じ個体から採取した。採取した枝葉を当年枝と一年枝に分離し、炭素安定同位体比を測定した。その結果、斜面の下部と比べて上部では樹高が著しく小さく、8成長期後にはおよそ1/4だった。炭素安定同位体比は、斜面の上下方向で明確な傾向がなかった。したがって、水利用効率は植栽木の樹高の違いをもたらす原因ではなくむしろ結果ではないかと考えられた。 |
著者氏名 | ○齋藤隆実1 ・ 香川聡2 ・ 壁谷大介1 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所植物生態研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所木材加工・特性研究領域 |
キーワード | 造林, 炭素安定同位体, 毎木調査 |
Key word | Silviculture, Carbon isotope ratio, Tree inventory |