第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-107
発表題目 マレーシアの森林劣化後の草地に生育する草本とシダのバイオマス推定式
Biomass estimation models for grasses and ferns growing in degraded grasslands in Malaysia
要旨本文 マレーシアには森林劣化による荒廃草原や大規模かく乱後の草原など、草本やシダ類が優占する群落が存在する。これまでマレーシアでは樹木のバイオマスを非破壊的に推定するためのアロメトリー式が開発されてきた。しかし、草本類やシダ類に関してはバイオマスを直径や高さから非破壊的に推定する式は限られており、地下部のバイオマス推定式に至ってはほとんどない。本研究ではイネ科草本類、広葉草本類、シダ類の3グループについて、地上部と地下部バイオマスを推定するためのアロメトリー式の開発や地上部/地下部バイオマス比(RSR)の検討を行なった。3グループ間で式を比較したところ,イネ科草本とシダ類の間では差がなかったが、広葉草本とイネ科草本やシダ類では有意差が見られた。また広葉草本とシダ類のRSRは個体サイズとともに増加したが,イネ科草本ではばらつきは大きいが一定であった。以上から、開発したアロメトリー式やRSRを用いることでマレーシアの熱帯草原で非破壊的に地上部・地下部バイオマスを推定することが可能になった。
著者氏名 ○田中憲蔵1 ・ 米田令仁2 ・ Mohamad Azani Alias3
著者所属 1国際農林水産業研究センター ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所四国支所 ・ 3プトラマレーシア大学
キーワード 現存量, イネ科, 熱帯雨林, 根, 葉
Key word Biomass, Poaceae, Tropical rainforest, Root, Leaf