第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | ポスター発表 |
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講演番号 | P-112 |
発表題目 | 年輪幅が揃った良質材生産のための密度管理と個体の専有面積 Stand density management and the occupied area of individual trees to produce the trees with annual ring width equal |
要旨本文 | 森林の密度管理によって人は樹木個体の成長を規定してきた。個体の専有面積を調整することが、地上に降り注ぐ太陽光線の個体への配分を決め、樹木個体の成長を規定する。日本では、江戸時代以降に有名林業地が形成され、特色のある森林管理が行われ、特徴的な木材が生産されてきた。本研究では、特徴的な木材生産のために、どのように個体に専有面積が配分されていたのかに着目した。全国各地で調整されてきた林分収穫予想表を用いて、平均的な個体の専有面積が林齢に対してどのように配分されてきたかを時系列に並べて検討した。年輪幅が揃った良材の生産で有名な吉野林業では、林齢に対して指数関数的に個体の専有面積が増加していた。それに対して、同じ紀伊半島にあるが、大径の桁丸太の生産を目標としていた和歌山県では、林齢に対して直線的に個体の専有面積が増加していた。年輪幅が揃うためには、樹木個体は飛躍的に材積を成長させねばならず、そのために個体の専有面積を飛躍的に増加させる必要がある。しかし、年輪構成は問題にならない和歌山県では、飛躍的な専有面積の増加は必要無い。その結果、個体の専有面積の増加量に違いが見られたことが推察される。 |
著者氏名 | ○高橋絵里奈1 ・ 高橋さやか2 |
著者所属 | 1島根大学生物資源科学部 ・ 2島根大学 学術情報機構総合科学研究支援センター遺伝子解析部門 |
キーワード | 年輪幅, 密度管理, 個体の専有面積 |
Key word | annual ring width, stand density control, occupied area of individual trees |