第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | ポスター発表 |
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講演番号 | P-115 |
発表題目 | 元肥の濃度と肥効期間の違いがスギコンテナ苗の成長に及ぼす影響 The effects of concentration and duration of base fertilizer on growth of Cryptomeria japonica containerized seedlings |
要旨本文 | 元肥の培地への添加量と肥効期間の違いがスギコンテナ苗の成長に及ぼす影響を明らかにするため、溶出タイプが100日、180日、および360日の化成肥料(N-P-K=16-5-10)を用いて3 g/L、6 g/L、12 g/Lの濃度になるよう調整した150ccリブ型コンテナ9処理区について、スギ芽生え移植当年中の成長、葉の窒素濃度および肥効期間の指標として培地の電気伝導度(EC)を毎月測定した。 成長期首の培地ECは、施肥濃度が高いほど大きい値を示した。一方、培地EC値の低下パターンは溶出タイプ100日区および180日区では施肥濃度による大きな違いはなく、360日区では施肥濃度が高いほど肥効期間が長かった。成長期末時の苗長は、溶出タイプ180日、360日、100日区の順に大きく、施肥濃度が高いほど大きかった。葉の窒素濃度は、成長期末で180日-12 g/L区で1.7%と最も高い値を示し、それ以外の8処理区では1%前後であった。以上より、溶出タイプおよび施肥濃度によってスギコンテナ苗の1成長期中のサイズおよび葉の養分状態が異なることが明らかとなった。育苗期間に応じて元肥の濃度や溶出タイプを選択することで、施肥コストや肥料成分の流亡による環境負荷を低減できる可能性が示唆された。 |
著者氏名 | ○小笠真由美1 ・ 山下直子1 ・ 鳥居厚志1 ・ 金子真司1 ・ 飛田博順2 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所植物生態研究領域 |
キーワード | 培地EC, 苗長, 葉の窒素濃度 |
Key word | Soil medium EC, Tree height, Leaf nitrogen content |