第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-117
発表題目 保存環境や育苗期間の異なるスギ実生コンテナ苗の形態と植栽後の成長
Morphology and post-planting growth of Japanese cedar seedlings in different storage environments and growing periods.
要旨本文 スギ実生コンテナ苗は播種後1成長期で生産することができるが、生産したすべての苗が植栽されるとは限らない。残った苗を育苗2成長期目に適切に保管し出荷すれば、残苗を減らすことができる。本研究では、スギ実生コンテナ苗の育苗2成長期目の保管環境が植栽後の成長に与える影響を明らかにすることを目的とした.併せて保管を経た2年生苗と保存を経ない当年生苗の比較を行った。ビニールハウスで1成長期育苗し、その後2成長期目、遮光シートを貼ったハウスで保存する遮光区、冷房の効いた暗室で保存する冷房区、そのままビニールハウスで育苗を続けるハウス区を設けた。これらの2年生苗と当年生苗(当年区)を2020年12月に植栽し、2成長期後の成長量を調査した。冷房区の個体は植栽1成長期後までに67%が枯損した。他の3つの処理区における植栽2成長期後の平均樹高成長量は当年区>遮光区>ハウス区の順に大きかった。当年区の植栽直後の樹高は他の処理区と比較して小さかったが、植栽2成長期後における樹高の差は僅かだった。一方で枯損率が最も低かったのはハウス区であり、それぞれの得失が確認された。
著者氏名 ○山中豪
著者所属 三重県林業研究所
キーワード 育苗, 暗所保存, 1年生苗, T/R比
Key word raising seedlings, dark storage, annual seedling, shoot: root ratio