第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-135
発表題目 単木保護資材が広葉樹およびアカマツの苗木成長に及ぼす影響
Effect of tree shelters on seedling growth of broad-leaved trees and Japanese red pine
要旨本文 ニホンジカの生息地におけるスギやヒノキの食害防止対策として単木保護資材(以下、「資材」と記す)の施用が一定の効果を発揮することが知られているが、他の樹種への適用性については分かっていない。そこで、風倒木跡地に2020年2月に広葉樹10種およびアカマツの苗木を計108本植栽した試験区において、96本の苗木に資材を施用した。用いる資材は、ポリプロピレン製チューブタイプ(170cm:TypeA、140cm:TypeB)、ポリプロピレン製ネットタイプ(140cm:TypeC)、ポリエチレンフィルム製蛇腹タイプ(140cm:TypeD)とした。施用後、苗木の樹高、食害の有無、資材損壊の有無、樹勢(優・良・不良・枯死の4段階)を調査した。その結果、資材長の長いTypeA は他の資材よりも樹高が高く、食害有の割合は低い値となった。一方、TypeDの資材損傷有の割合は4割、食害有の割合は6割と高い値を示しており、資材の耐久性が低いことが影響したと推察される。なお、樹勢はいずれの資材においても「優」もしくは「良」の割合が7割を超えており、資材間の明瞭な差はなかった。発表では、各樹種の特性や生育状況も踏まえて、資材が苗木成長に与える影響について報告する。
著者氏名 ○土井裕介 ・ 石井亘 ・ 原口岳 ・ 池口直樹
著者所属 大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センター
キーワード 単木保護資材, 広葉樹, アカマツ, ニホンジカ, 食害
Key word tree shelter, broad-leaved trees, Japanese red pine, sika deer, feeding damage