第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
講演番号 P-144
発表題目 斜面位置がセンダンの生存率と初期成長に及ぼす影響
Effect of slope position on survival rate and initial growth of Melia azedarach
要旨本文 センダンは温暖な地域の植物で、熊本県で行われた既報では、2成長期末で樹高が600cmほどに成長することが報告されている。本研究では、比較的寒冷な暖温帯最上部におけるセンダンの生存率と初期成長の把握を目的とし、岐阜県関市(年平均気温14.8℃、標高210m、最大傾斜39°)に樹高50cm前後の2年生ポット苗を植栽し、斜面位置(上、中、下)の影響を併せて評価した。1成長期末の生存率は48~69%で、斜面下で値が高かった。2成長期末の樹高の平均は156.8~241.5cm、根元径の平均は10.0~22.4mmで、いずれも斜面下で値が大きかった。以上の結果から、斜面上、中と比べ、斜面下の成績が良く、斜面位置の影響は大きいと考えられた。しかし、斜面下であっても樹高の成長は既報には及ばなかった。そのため、寒冷地域の適応も含め、植栽は場所をより慎重に選択する必要があると考えられた。
著者氏名 ○宇敷京介 ・ 渡邉仁志
著者所属 岐阜県森林研究所
キーワード センダン, 斜面位置, 樹高成長, 直径成長, 生存率
Key word Melia azedarach, slope position, height growth, diameter growth, survival rate