第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-163
発表題目 下刈りスケジュールがスギ造林地における競合植生の種組成変化に与える影響
Effect of different weeding schedule on changes in species composition of competing vegetation in sugi plantation
要旨本文 再造林後の下刈りは造林・初期保育にかかるコストや従事者への負担が大きいことから、近年では下刈りの回数を減らす下刈りの省略が検討されている。下刈り省略の可否を判断するうえで、競合植生の変化やこれに及ぼす下刈りおよび下刈り省略の影響の把握が重要であるが、下刈りスケジュールの違いや立地環境との関連性についてはいまだ情報が不足している。本研究では下刈りスケジュールおよび立地環境が競合植生の種組成変化に与える影響を解明することを目的とした。植栽したスギを最も被圧していた植物を4年間調査した結果、下刈りスケジュールの顕著な影響は認められなかった。競合植生は基本的に落葉樹が優占し、草本が減少し常緑樹を含む木本が増加する遷移が観察されたが、その後下刈りをすることで、ススキが優占する落葉樹・草本主体の植生へと変化していた。一方、毎年下刈りを行った斜面上部と下部を比較した結果、遷移の方向は同じであったが、造林初期の種組成によって植生遷移のプロセスが異なることが分かった。本研究の一部は農林水産省による戦略的プロジェクト研究推進事業「成長に優れた苗木を活用した施業モデルの開発」(18064868)による支援を受けた。
著者氏名 ○羽田珠里4 ・ 伊藤哲1 ・ 平田令子1 ・ 山岸極3 ・ 溝口拓朗2 ・ 松尾崇仁1
著者所属 1宮崎大学農学部 ・ 2宮崎大学大学院農学工学総合研究科 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 ・ 4宮崎大学大学院農学研究科
キーワード 低コスト再造林, ススキ, 下刈り, 立地環境, NMS
Key word low-cost reforestation, Miscanthus sinensis, weeding, site environment, NMS