第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-165
発表題目 異なる競合植生下におけるスギ植栽木の成長に与える枝量の影響
Effect of branch volume on growth of planted sugi saplings under different competing vegetation types.
要旨本文 低コスト再造林のための下刈りの省力化が課題となっている。演者らは競合植生による被圧効果の違いをみるためにススキが優占する林地(ススキ型)と落葉低木が優占する林地(落葉広葉樹型)にスギ特定母樹(県姶良20号)の裸中苗を2019年春に植栽し、調査を行ってきた。これまでの結果、特に樹冠下部が被圧を受ける状態で、ススキ型でのスギ植栽木の成長が落葉広葉樹型よりも顕著に劣ることが明らかとなった。そこで本研究では、異なる競合植生による被圧が植栽木の枝量および成長に与える影響を明らかにするために、競合植生による被圧を受ける樹冠(被圧樹冠)と受けない樹冠(露出樹冠)の量と成長量との関係を分析し、それぞれの樹冠の枝量の影響を評価した。その結果、被圧樹冠も一定の割合で個体の成長に寄与していることが明らかとなり、ススキの被圧を受ける樹冠の成長量への貢献が、落葉広葉樹の被圧を受ける樹冠に比べて低い可能性が示唆された。本研究の一部は農林水産省による戦略的プロジェクト研究推進事業「成長に優れた苗木を活用した施業モデルの開発」(18064868)による支援を受けた。
著者氏名 ○原谷日菜1 ・ 伊藤哲1 ・ 溝口拓朗2 ・ 山岸極3 ・ 山川博美3
著者所属 1宮崎大学農学部 ・ 2宮崎大学大学院農学工学総合研究科 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所
キーワード 下刈り省略, 特定母樹, 樹高成長, 形状比, 樹冠量
Key word omitted weeding, specified mother tree of Japanese cedar, height growth, height:diameter ratio, crown volume