第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 ポスター発表
講演番号 P-182
発表題目 アカマツ10産地の2年生苗を用いた全国5試験地での年間成長の地理的変異
Geographic variation in annual growth of five test sites using ten Pinus densiflora provenances of 2years seedings
要旨本文 東北から九州まで広く分布するアカマツ(Pinus densiflora)には育苗の段階において成長停止時期や成長量に地理的変異が報告されている(岩泉ら2019、那須ら2015)。アカマツの次代検定では家系と環境の交互作用が報告されており、産地レベルでも環境との交互作用が予想される。今回、東北から九州までの全国10産地の合計50母樹から採取した共通種子ロットを用い、全国5試験地の苗畑において育成した2年生実生苗の当年成長を計時測定して、成長パターンの産地間変異および試験地との交互作用とそれに関わる地理的および気象的要因について解析した。床替え後から成長休止期まで、2週間おきに苗高を測定した。その結果、当年成長量と相対成長率(終了時および開始時の測定値の対数変換値の差分)について有意な産地間変異が認められた。産地と試験地の交互作用効果は当年成長量のみで有意であった。当年成長量、相対成長率と地理的および気象的要因との変量回帰では当年成長量では夏期降水量(7-9月)が有意(P.=0.02)に認められた一方で、相対成長率では有意な要因は見られなかった。発表では成長開始・停止時期についても報告する。
著者氏名 ○那須仁弥1 ・ 岩泉正和2 ・ 千木良治3 ・ 木村恵4 ・ 花岡創5 ・ 磯田圭哉6
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター東北育種場 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター西表熱帯林育種技術園 ・ 4国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター ・ 5国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター北海道育種場 ・ 6国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター関西育種場
キーワード アカマツ, 地理的変異, 産地試験
Key word Pinus densiflora, Geographic variation, provenances test