第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 ポスター発表
講演番号 P-193
発表題目 ヒノキミニチュア採種園の管理技術の検討
Study of management technique for Chapamacyparis obtusa miniature seed orchard
要旨本文 ヒノキは、剪定後の萌芽特性や残枝の成長がスギと異なり、スギミニチュア採種園の管理方法をそのまま適用できない。また、ヒノキは枝単位での着花促進技術が可能であり、個体内の枝単位で種子生産が可能である。そこで、ミニチュア採種園において、ヒノキの枝発生特性を考慮した見極法と、それらを無視した機械法の比較試験を行っている。昨年度の調査では、剪定前後および1成長期後に、樹体に関する様々な形質(樹高、胸高直径、枝数、各枝の基部径、長さ、岐出方位角、剪定部位径、将来枝の有無、将来枝のサイズ)を調査し、剪定方法の違いによる樹形誘導、将来枝のサイズに大きな違いはないことが示唆された。今年度の調査では、昨年度同様の調査を継続するとともに、GA処理の可能性について比較をした。1成長期後の枝長の回復(初期サイズに対する比率)は、見極法で79%、機械法で83%となった。連年剪定率は、見極法で27%、機械法では52%となった。初回剪定枝に対するGA処理枝の割合は、見極法で50%、機械法で70%を超えた。連年剪定により個体サイズを維持し、1成長期前の剪定により半分以上の枝にGA処理が可能であると思われた。
著者氏名 ○三浦真弘 ・ 大城浩司 ・ 宮下久哉 ・ 高島有哉 ・ 磯田圭哉 ・ 竹田宣明
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター関西育種場
キーワード 剪定, 着花促進, ヒノキ
Key word pruning, flower promotion, Chamaecyparis obtusa