第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 ポスター発表
講演番号 P-194
発表題目 エゾマツ採種園の着花状況 -4年間の雄花及び雌花の着花数について-
condition of flowering on the Picea jezoensis seed orchard -about number of male and female flowers for four years
要旨本文 エゾマツは北海道において針葉樹林の主要樹種であり、精英樹も148個体選抜されている。しかしながら、着花の特性やそれに関連したクローン特性はわかっていない。そこで、1999年に精英樹60クローンを利用して造成した採種園(合計271本)において2019年~2022年の4年間雌雄の着花状況を調査した。その結果、年次ごとの総開花数は、雌花が98~10723個、雄花が2719~93587個であり、同様に開花が確認できた個体数は雌花が29~201、雄花が128~242であった。開花数量は隔年で変動し、個体ごとの雌雄の着花数及びクローンの個体あたり雌雄の着花数はすべての年において正の相関があったが、年次間では相関がみられない場合もあった。どの年も個体の雌花数及び雄花数とも胸高直径に依存している傾向はみられたが、胸高直径を固定効果、クローンと年次を変量効果としてモデル適合を行った場合、雄花では年次よりもクローンの方が分散は大きく、雌花では逆の結果が得られ、一方クローンのみを変量効果として年次ごとにモデル適合を行った場合、開花数が少ない雌花の方が分散は大きい傾向がみられ、遺伝的な要因により依存していることが示唆された。
著者氏名 ○加藤一隆
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター北海道育種場
キーワード エゾマツ, 採種園, 雄花, 雌花
Key word Picea jezoensis, seed orchard, male flower, female flower