第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | ポスター発表 |
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会場名 | (学生ポスター賞の審査対象) |
講演番号 | P-197 |
発表題目 | 磐越地域に分布するクロモジ属の遺伝構造と遺伝的多様性 Geographic genetic structure and genetic diversity of the Lindera species distributed in Banetsu area |
要旨本文 | クロモジは、クスノキ科クロモジ属の落葉低木である。本種は、虫媒花、鳥散布種子の雌雄異株で、本州の東北地方南部の太平洋側以西に分布している。一方、北海道、東北および日本海側の地域には、クロモジよりも葉が大きい変種のオオバクロモジが分布する。これら2変種は枝葉に強い芳香を持つことから里山の森林資源として注目されているが、大量の枝葉を集めるには労力を要するため、苗木の植栽を行う自治体が出てきている。一般に、太平洋側気候と日本海側気候の地域を併せ持つ県では遺伝子攪乱が懸念される。そこで、本研究では、クロモジとオオバクロモジの分布域が重なると考えられる福島県を中心とした自然集団を対象とし、2変種の集団遺伝構造を解明する。佐渡島を含む新潟県5集団、福島県4集団、宮城県、茨城県、千葉県の各1集団の計12集団の342個体から葉を採取し、DNA抽出を行った。葉面積の測定は次年度に行う予定であるが、予備的に、茨城県と新潟県の各1集団について葉面積を比較した結果、有意な差が検出された。現在は、NGSデータから開発した核SSRマーカー12座を用いて解析を進めている。発表では、マーカーの多型情報から解明した遺伝構造について報告する。 |
著者氏名 | ○吉川太一1 ・ 長谷川陽一2 ・ 内山憲太郎2 ・ 森口喜成1 |
著者所属 | 1新潟大学大学院自然科学研究科 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
キーワード | 遺伝構造, 遺伝的多様性, クロモジ属植物, 核SSR |
Key word | genetic structure, genetic diversity, Lindera species, nuclear DNA microsatellite |