第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | ポスター発表 |
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講演番号 | P-250 |
発表題目 | ブナ稚樹の個体群動態と林冠状態、地形状況、および種内競争の関係 Relationships of population dynamics of beech saplings with canopy, topography and intraspecific competitions |
要旨本文 | 林冠層の展葉フェノロジーの違いから生じるフェノロジカルギャップ下でブナ稚樹の集中分布が知られているが、複合的な環境下におけるフェノロジカルギャップの影響を評価する試みは立遅れている。本研究は、鳥取県大山隠岐国立公園内のブナ老齢林に2011年に設置した0.3ha(50m×60m)の調査区において、ブナ稚樹(胸高直径200cm)の幹密度は、1970本/haと777本/haであった。小稚樹は同種林冠木密度の高い場所に多く、大稚樹はミズメやイタヤカエデ等の異種林冠木密度が高い場所に多かった。2011年以降の毎木調査を加味した解析の結果、稚樹個体群への新規加入は同種林冠木密度が高い場所で多く、稚樹の生残率は樹高の高い個体や緩傾斜地に生育する個体で高かった。さらに、異種樹冠被度が高い林冠下では、周囲に自身よりも比高の高いブナ稚樹の個体数が少ない状況下でのみ稚樹の生残率は高かった。本報告では、調査区内のフェノロジカルギャップの出現可能性を検討し、ブナ稚樹がフェノロジカルギャップから受ける影響の程度を稚樹の種内競争関係から議論する。 |
著者氏名 | ○鳥丸猛1 ・ 山田ひかり2 ・ 松下通也3 ・ 永松大4 ・ 西村尚之5 |
著者所属 | 1三重大学大学院生物資源学研究科 ・ 2三重大学生物資源学部 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター ・ 4鳥取大学農学部 ・ 5群馬大学情報学部 |
キーワード | ブナ, 稚樹, 林冠状態, 微地形, 種内競争 |
Key word | Beech, Sapling, Canopy states, microtopography, intraspecific competition |