第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | ポスター発表 |
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会場名 | (学生ポスター賞の審査対象) |
講演番号 | P-264 |
発表題目 | 環境要因と実生の形質特性が実生の生残に与える影響 Effects of environmental factors and functional traits on seedling survival |
要旨本文 | 樹木の生活史において、初期ステージである実生段階は死亡率が高く、樹木の新規加入・更新にとってボトルネックとなることが多い。実生の形質特性は実生の環境適応能力を左右すると考えられるため、近年、樹木実生の動態を非生物要因だけではなく、実生の形質特性からも検討する研究が注目されている。実生群集の動態や形質特性と環境要因との関係を解明することは、今後の森林構造や機能の変化を予測するうえで重要である。本研究では、暖温帯二次林・海上の森における実生の生残に、実生の形質特性と環境要因がどのような影響を与えているのかを明らかにすることを目的とした。出現数の多い13樹種を対象に、2018年から2020年までの実生の動態と林内環境、および当年生実生の形質特性を明らかにするとともに、形質特性と林内環境データを用いてパス解析を行った。その結果、実生群集の形質特性はプロットによって異なったが、年による違いはないことがわかった。リター量が多い所では、春から秋にかけて樹木の実生が生き残りにくく、土壌養分の含有量が影響を及ぼす比葉面積、根の乾物含有量、および比根長が高い樹種の実生は、生き残りやすい傾向があることが示唆された。 |
著者氏名 | ○Ce, legeer1 ・ 岡田知也1 ・ 大谷奏恵1 ・ 渡辺直登1 ・ 松下通也2 ・ 中川弥智子1 |
著者所属 | 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター |
キーワード | 二次林, 実生定着, 生残率 |
Key word | Secondary forest, Seedling establishment, Survival rate |