第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付 ポスター発表
講演番号 P-273
発表題目 海岸クロマツ林内ギャップにおける海浜植物の分布と植栽・天然更新木の生育
Distribution of coastal plants and growth of pine trees in gaps in coastal Pinus thunbergii forest
要旨本文 クロマツは海岸林の主要構成樹種として広く植栽されているが,厳しい生育環境と管理不足はクロマツの成長と天然更新に影響を及ぼしている.本研究では,林冠ギャップの立地環境に着目し,植栽クロマツと天然更新クロマツの生育状況および海浜植物の分布を把握し,海浜植物を伴う海岸林の維持に関する知見を得ることを目的とした.調査地は国指定名勝に指定されている慶野松原(兵庫県南あわじ市)とした.GPSを用いて現地でギャップの位置特定を行い,ArcMap上でポリゴン化してギャップの面積,汀線からの距離を計測した.ギャップの概要調査として,海浜植物の種名と位置を記録し,植栽・天然更新クロマツの有無,胸高直径,地際直径,樹高および節間数から算出した樹齢を測定した.毎木調査により,植栽木の形状比は実生より大きく70以上の個体が多かった.植栽木の樹齢は10∼20年生が多かった.実生が10年生以下多かった.また,ギャップ内の相対照度と積算照度を算出した.ギャップ内中心の相対照度は100%とし,林内には20%以下,植栽木の影響を受けて林床に直達光が届かず照度が低くなり,林内から中心に向かってばらついた.積算照度は中心と北林縁が最も高かった.
著者氏名 ○趙星一1,2 ・ 藤原道郎1,2
著者所属 1兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科 ・ 2兵庫県立淡路景観園芸学校
キーワード 名勝, 光環境, 樹形, 空中写真, ギャップ面積
Key word national places of scenic beauty, light condition, tree shape, aerial photography, gap area