第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

利用部門[Forest Engineering]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-353
発表題目 地形条件を考慮した路網デザインツールの開発
Developing a tool for forest road network design considering terrain conditions
要旨本文 森林への負荷低減を目的の一つとする持続可能な森林経営においては、長期にわたる使用を前提とした路網をデザインし、開発を最小限に抑えることが求められる。特に我が国のように急峻な山岳地形においては、土砂災害等のリスクを考慮し地形条件に合わせた基盤を設計する必要がある。上記の背景から、林地への到達を効率的に実現する路網配置のデザインを目的とし、Pythonによる簡易的な設計検討ツールを作成した。配置設計は2段階で行い、はじめにグラフ理論における全域最小木を用いて広域計画を作成した。次いで個々の区間について最短経路アルゴリズムを用い、急傾斜地にペナルティを与えることで勾配を考慮した配置を導いた。対象地は埼玉県飯能市を中心とする西川林業地域とし、車両系機械による直接集材を想定した場合、およびスイングヤーダによる集材を想定した場合と、集材距離に応じた2通りのシナリオを作成した。導出した配置は一般的なGISソフトウェアのほか、3DモデリングツールUnityを用いて実際の地形と共に表示を行うことが可能である。これは施工における実効性を視覚的に確認できるほか、配置の修正や再検討に有用であると考えられる。
著者氏名 ○金子竣亮 ・ 金鉉倍 ・ 吉岡拓如 ・ 仁多見俊夫
著者所属 東京大学大学院農学生命科学研究科
キーワード 路網, グラフ理論, 最近傍探索, Python
Key word Forest road network, Graph theory, Nearest neighbor search, Python