第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

利用部門[Forest Engineering]

日付 ポスター発表
講演番号 P-382
発表題目 高知県におけるニホンジカによる食害とウバメガシの成長量の関係
Relationship between Feeding Damage by Sika Deer (Cervus nippon) and the Growth of Ubame Oak in Kochi Prefecture, Japan
要旨本文  ウバメガシは土佐備長炭の主原料であり、高知県は土佐備長炭を含む白炭の生産量が日本一となっている。また、土佐備長炭の主要生産地である高知県東部では、二ホンジカの生息密度が大きいとされている。ウバメガシをニホンジカの不嗜好性植物とする既往研究は存在するが、その報告例は少ない。そのため、実際にはニホンジカがウバメガシを採食する場合、二ホンジカによる食害が高知県東部におけるウバメガシの資源量の減少を引き起こす恐れがある。 そこで、本研究では①二ホンジカがウバメガシを採食するか、②ウバメガシの成長量は二ホンジカによる食害によって変化するか、の2点を明らかにすることを目的とした。 国立室戸青少年自然の家の敷地内に存在するウバメガシ皆伐更新地に半径10mの円形プロットを設定し、ウバメガシ更新木における食痕の有無と樹冠体積の成長量を調査したほか、トレイルカメラによる定点観測、二ホンジカの糞による食性解析を行った。 ニホンジカはプロット内に頻繁に侵入しており、食性解析から、二ホンジカがウバメガシを採食していることが分かった。また、食痕の有無とウバメガシの樹冠体積の成長量の関係を、共分散分析により解析した。
著者氏名 ○端理登 ・ 守口海
著者所属 高知大学
キーワード ウバメガシ, 備長炭, ニホンジカ
Key word ubame oak, bincho charcoal, sika deer