第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | ポスター発表 |
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講演番号 | P-391 |
発表題目 | マテバシイに穿入したカシノナガキクイムシの穿入密度と発生数 The number of Platypus quercivorus from Lithocarpus edulis trees and the attack density |
要旨本文 | 関東では近年ナラ枯れによる被害地が急速に拡大しており、被害樹種は落葉ナラ類だけでなく、常緑であるマテバシイの集団枯死も沿岸地域で発生している。演者らは2022年5月中旬、神奈川県横須賀市においてカシノナガキクイムシに加害されたマテバシイ枯死木2本とマテバシイ穿入生存木2本の、繁殖に成功していると思われる穿入孔に羽化トラップを設置し、4週毎に羽化・脱出してくるカシノナガキクイムシ成虫を捕獲し、その脱出消長について調査した。同時に4本の試験木について高さ2.5m以下のカシノナガキクイムシによる穿入孔を50cm毎に記録し、その繁殖状況について調査した。その結果、マテバシイにおいては穿入生存木からも枯死木同様に多くのカシノナガキクイムシ成虫が発生した。繁殖成功度(1孔あたりの羽化頭数)は、100頭/孔以上の孔道が7割を超え、穿入生存木では600頭を超える孔道も存在した。穿入密度は樹木の高さや樹木の生死に関係なく、一般的な落葉ナラ類よりも低い密度であった。また繁殖に成功した孔道の割合は、枯死木の方が穿入生存木よりも高く、高さには明瞭な相関が認められなかった。 |
著者氏名 | ○衣浦晴生 ・ 北島博 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林昆虫研究領域 |
キーワード | カシノナガキクイムシ, マテバシイ, 穿入密度, 成虫発生数 |
Key word | Platypus quercivorus, Lithocarpus edulis, attack density, the number of the beetle |