第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | ポスター発表 |
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講演番号 | P-395 |
発表題目 | クビアカツヤカミキリ飼育個体に対する各種殺虫剤による防除効果試験 Efficacy test of several insecticides against red-necked longicorn beetle Aromia bungii in the rearing condition |
要旨本文 | スミパインMC(50倍希釈)、モスピラン顆粒水溶剤(200倍)、アグロスリン乳剤(1,000倍)の3種類の殺虫剤を‘染井吉野’に散布し、クビアカツヤカミキリへの1か月後の残効を確認した。殺虫剤は2022年6月7日に‘染井吉野’生立木の枝に散布した。7月8日に飼育容器へ切枝(直径7~10cm、長さ30cm)1本とオス成虫2匹、メス成虫3匹を入れ、14日間定期的に成虫の生死を確認した。試験は繰り返し5回実施した。3日後の死虫率(処理区は補正死虫率を示す)は無処理区で8%であったが、スミパインMC処理区では100%に達した。14日後は無処理区で20%、処理区はスミパインMC、モスピラン顆粒水溶剤、アグロスリン乳剤の各区で100%、70%、35%となった。7月22日に全成虫を取り出し、8月22日~23日に各切枝の樹皮を剥ぎ材内の幼虫数を数えた。無処理区の平均は87.8匹であったが、処理区はスミパインMC、モスピラン顆粒水溶剤、アグロスリン乳剤の各区で7.0匹、12.2匹、2.6匹となり、無処理区より処理区で有意に少なかった。この結果、3種類の殺虫剤は幼虫の材への食入抑制効果を同程度に持つが、成虫に対してはスミパインMCが特に高い殺虫効果を持つと考えられた。 |
著者氏名 | ○小田奈津子 ・ 法眼利幸 |
著者所属 | 和歌山県林業試験場 |
キーワード | クビアカツヤカミキリ, サクラ, ソメイヨシノ, 科学的防除, 殺虫剤 |
Key word | Aromia bungii, cherry blossom, Cerasus yedoensis, chemical control, insecticide |