第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]

日付 ポスター発表
講演番号 P-396
発表題目 被害防除を実施した桜並木におけるクビアカツヤカミキリ被害の経年変化
Change over the years in damage caused by Aromia bungii in cherry trees where pest control has been implemented.
要旨本文 クビアカツヤカミキリはバラ科樹木を加害する特定外来生物である。本種に対する個々の薬剤処理の防除対策について、短期的な効果または飼育条件下における効果に関する情報は蓄積されつつあるが、加害樹種が集団として存在する場合の長期的な防除効果や被害の推移に関する情報は多くない。そこで、本種の幼虫および成虫に対する薬剤処理(樹幹注入、エアゾールスプレーおよび散布)による防除を実施しているサクラ並木において、2020~2022年度に被害調査を実施した。調査開始時点の調査木は887個体であった。調査内容は本種によるフラス排出孔の数、樹勢(枝枯れの程度)とした。各年度の被害の比較には5~9月までの年4回の調査結果を用いた。フラス排出が確認された個体数は2020年度で44個体、2021年度で45個体、2022年度で44個体となり横ばいであった。一方、9月時点でのフラス排出孔数については防除努力の大きい2021・2022年度では減少傾向がみられた。本種の被害により極端に衰弱または枯死している個体はわずかであった。本発表では、防除内容と被害の推移の関係について考察する。
著者氏名 ○川島直通
著者所属 三重県林業研究所
キーワード クビアカツヤカミキリ, 防除, バラ科樹木, 穿孔性昆虫, 外来種
Key word Aromia bungii, pest control, Rosaceae trees, wood-boring insects, invasive species