第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]

日付 ポスター発表
講演番号 P-402
発表題目 徳之島の鳥類の繁殖分布と森林環境との関係
Relationship between the breeding bird distribution and the forest environment on Tokunoshima Island
要旨本文 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は世界自然遺産に登録されたが、徳之島は比較的森林率が低く、遺産登録地も南北に分断されている。本研究では島内89箇所にプロットを設定し、環境指標として優れている鳥類の分布調査を繁殖期に2回実施した。環境省レッドリストで絶滅危惧II類(VU)のアカヒゲと情報不足(DD)のリュウキュウキビタキについてはプレイバック法による調査を、他の鳥種に関しては在・不在を記録した。沖縄島北部の先行研究では固有鳥類の分布に照葉樹林面積の影響が大きいことが示されているが、徳之島では老齢林が少なく、農耕地なども多い。そこで、照葉樹林面積の他に林齢と建物からの距離を加えて、ランダムフォレストによって各鳥類の在・不在との関係を解析した。調査では31種の鳥類が記録され、種によってどの変数が最重要であるかは異なっていた。アカヒゲは島内の広範囲に分布しており、統計的に照葉樹林面積が最も重要であるものの、比較的小さな面積があれば分布可能であることが示された。一方リュウキュウキビタキは、限られた分布をしており、統計的には林齢が最も重要な変数であり、林齢の高い場所に分布することが示された。
著者氏名 ○八木橋勉1 ・ 関伸一2 ・ 平城達哉3 ・ 木元侑菜4 ・ 寛山一郎5 ・ 小高信彦6
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林植生研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 ・ 3奄美市立奄美博物館 ・ 4奄美海洋生物研究会 ・ 5NPO法人徳之島虹の会 ・ 6国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所
キーワード 世界自然遺産, 森林面積, 林齢
Key word World Natural Heritage, Forest area, Forest age