第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 ポスター発表
講演番号 P-415
発表題目 沖縄県久米島に侵入したマツ材線虫病 − 初期防除と今後の課題 −
Early disease control after the introduction of pine wilt in Kumejima Island, Okinawa
要旨本文  沖縄県久米島で、2021年にリュウキュウマツの集団枯死が見つかり、マツノザイセンチュウが初確認された。沖縄県と久米島町は、ただちに初期防除を行うとともに、研究者と連携して防除計画を立案し、2022年から実行している。高島である久米島には、固有生物種の保護区域、県立自然公園を含む貴重な森林があり、島全域でマツの現存量が多い。国指定天然記念物「五枝の松」や傑出した景観をなす「ナガタケ松並木」(松原)などの文化財も多数ある。こうした条件と、材線虫病の被害状況を勘案して、防除計画では島を4区域に分割し、区域ごとの防除方針を提示した 。 久米島が孤立した離島であることは、材線虫病の侵入防止には好条件であったが、ひとたび侵入してしまうと、その防除には離島特有の困難が伴った。その克服は、防除成功の鍵を握る課題であり、また、琉球列島固有種であるリュウキュウマツの保全に向け、本病未侵入の八重山諸島をはじめ各離島における防除計画を見直す材料にもなる。そこで、久米島における防除計画とその離島ならではの特徴、および2022年度の被害拡大と防除実施状況について報告する。
著者氏名 ○亀山統一1 ・ 金元政幸2 ・ 新垣拓也3 ・ 中村克典4
著者所属 1琉球大学農学部 ・ 2沖縄県久米島町 ・ 3沖縄県森林管理課 ・ 4国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
キーワード 材線虫病, リュウキュウマツ, 久米島, 防除計画, 侵入経路
Key word pine wilt, Pinus luchuensis, Kumejima Island, control program, intruduction route