第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | ポスター発表 |
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会場名 | (学生ポスター賞の審査対象) |
講演番号 | P-444 |
発表題目 | 国内から採集した広義 Tomentella属菌の分子系統解析 Phylogenelic analysis of Tomentella s.l. collected from Japan |
要旨本文 | 広義Tomentella属菌は汎世界的に分布し、外生菌根性樹種のみでなくラン科植物等の草本類とも共生する担子菌類である。国際塩基配列データベース(INSD)には約9,000もの本分類群のDNA配列が登録され、それらには菌根菌調査によるものが数多く含まれる一方、子実体に着目した野外調査例は少なく、登録されている子実体由来のDNA配列も少数に留まっている。そこで、国内における広義Tomentella属の子実体を収集し、決定したITS領域の配列と99.5 %以上の高い相同性を示した菌根由来の登録配列を含む分子系統解析を行った。2019年~2022年の調査で得た50子実体のうち、登録配列と高い相同性を示した配列は31子実体であり、残りの19子実体のうちの8子実体は、登録配列との相同性が97 %以下であった。分子系統解析の結果、33子実体はINSDより得た配列と共に19個の単系統群を形成し、残りの子実体は、15個の単系統群に分割した。菌根菌調査を通し、国内外では多様な広義Tomentella属菌の存在が認められてきたが、本研究により、国内にはまだ菌根から検出されていない系統が多数存在することが明らかとなった。 |
著者氏名 | ○長棟光祐1 ・ 澤中望里2 ・ 榊原圭陽2 ・ 前川二太郎2 ・ 中桐昭2 ・ 早乙女梢2 |
著者所属 | 1鳥取大学持続性社会創成科学研究科 ・ 2鳥取大学農学部 |
キーワード | 菌根菌, 多様性, 担子菌類 |
Key word | mycorrhizal fungi, diversity, basidiomycetes |