第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

特用林産部門[Non-Wood Forest Products]

日付 ポスター発表
講演番号 P-455
発表題目 PicoGeneを用いて「現場で」「迅速に」マツタケシロをマッピングする
Mapping Tricholoma matsutake mycelia "in the field" and "quickly" using PicoGene
要旨本文 アカマツなどの樹木根と共生するマツタケ(Tricholoma matsutake)は、その生活環の大部分が土壌中で進行する。そのため、生育実態の全容解明には、マツタケが自生する林の土壌を現場で調べることが有効となる。本研究では、ポータブルPCR装置「PicoGene」を用いて土壌中のマツタケの在不在を、現場で、迅速に、判定する手法を開発するため、以下4点を検討した。①マツタケ特異的な蛍光標識プローブの検討。種特異性が高いSSRマーカー内、及びゲノム内の繰り返し配列が多い部位にプライマーとプローブを設計し有効な組み合わせを得た。②PicoGeneで機能する試薬とPCR条件の検討。設計したプライマー&プローブのセットを用いて、10分~20分程度でマツタケの検出が可能になった。③少量土壌からのマツタケDNA粗抽出法の検討。数十㎎のマツタケシロ及びその周辺土壌を物理的及び化学的処理して得た核酸粗抽出物をテンプレートとして、②と同条件で解析が行えた。④現場での検証。長野県伊那市のマツタケシロ近傍の複数点で、地表から5cm程度までの土壌を採取し、①~③で開発した手法をもとに解析を実施し、マツタケの在不在が判定できた。
著者氏名 ○黒河内寛之1 ・ 稲窪大治2 ・ 安江優介3 ・ 黒河内葉子1 ・ 白澤健太4 ・ 吉武和敏1
著者所属 1東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 2日本板硝子株式会社 ・ 3プロメガ ・ 4かずさDNA研究所
キーワード モバイルPCR装置, マツタケゲノム, 粗抽出DNA, マツタケ特異的, 野外調査
Key word Mobile PCR device, Whole genome of Tricholoma matsutake, crude extracted DNA, Tricholoma matsutake-specific, field study