第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T1. 生物多様性保全と森林管理[Biodiversity conservation and forest management]
日付 | ポスター発表 |
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会場名 | (学生ポスター賞の審査対象) |
講演番号 | P-464 |
発表題目 | 針葉樹人工林の小面積皆伐による異齢林施業が下層の樹木分布に及ぼす影響 Effects of small-scale clearcutting management on understory trees distribution in an uneven-aged conifer plantation |
要旨本文 | 持続的森林管理のためには人工林においても生物多様性を保全していくことが望まれる。演者らは82年生スギ人工林(2005年時点)に4年生・21年生・40年生の計6つの小面積パッチが配置された異齢林施業地の調査を行い、異齢パッチによって下層植生の種組成が多様化することを明らかにした。しかし、種レベルでの分布は詳細に解析されていない。そこで本研究では、異齢パッチが下層の樹種分布にどのように影響しているのかを、樹種特性を考慮して検討することを目的とした。調査地を5m×5mのグリッド計560個に分割し、各グリッド内に生育する樹高0.5m以上の木本植物の樹種と樹高データを基に、生活様式や種子散布様式別に分けて樹木種の分布の解析を行った。その結果、40年生の同齢パッチであっても82年生スギ人工林のみに囲まれたパッチでは12種が42年生パッチと82年生スギ人工林のみに共通して出現し、82年生パッチとの高い類似性を示した。一方、異なる林齢の人工林に囲まれた40年生パッチでは生活様式別にみた樹種の出現傾向が他の同齢パッチより多様であった。以上の結果から異齢パッチの配置によって異なる特性を持つ樹種の集中分布が誘導されていると考えられた。 |
著者氏名 | ○赤池友樹1 ・ 伊藤哲1 ・ 山川博美2 ・ 山岸極2 ・ 溝口拓朗3 ・ 平田令子1 |
著者所属 | 1宮崎大学農学部 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 ・ 3宮崎大学大学院農学工学総合研究科 |
キーワード | 林齢, 種子散布様式, 生活形, モザイク構造, 階層構造 |
Key word | stand age, seed dispersal, life form, mosaic structure, vertical stratification |