第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T2. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forest]

日付 ポスター発表
講演番号 P-470
発表題目 安定同位体Csを利用したコナラ立木への137Cs移行経路の検討
Investigation of 137Cs transfer to Konara oak trees using stable Cs
要旨本文 コナラを再びきのこ原木として利用するにために、将来のコナラの137Cs濃度予測やコナラへの137Cs吸収抑制手法の検討が求められている。検討にあたってはコナラが137Csを吸収する経路の把握が必要である。そこで安定同位体セシウム(133Cs)を利用して、コナラが137Csを吸収する土壌深度を推定した。2021年10月に郡山市のコナラ林において、コナラ3本の周辺3カ所で土壌を5cm間隔で深度30cmまで、あるいは1cm間隔で深度5cmまで、さらに落葉層を3層に分けて採取した。また、コナラの材、内樹皮、葉を採取した。各試料の137Cs/133Cs比を比較したところ、コナラの内樹皮、葉の比は落葉層の下層および土壌のごく表層の比と近い値となった。以上の結果から、落葉下層や土壌のごく表層から主に137Csを吸収している可能性が示唆された。
著者氏名 ○小川秀樹1 ・ 櫻井哲史2
著者所属 1福島県林業研究センター ・ 2日本大学工学部
キーワード セシウム, コナラ, 福島
Key word ceasium, konara oak, fukushima