第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T2. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forest]
日付 | ポスター発表 |
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会場名 | (学生ポスター賞の審査対象) |
講演番号 | P-482 |
発表題目 | 福島県の森林における土壌含水率の変化による空間線量率の変化のモデル化 Modeling Changes in Air Dose Rates due to Changes in Soil Moisture Content in Forests in Fukushima Prefecture |
要旨本文 | 2011年の福島第一原子力発電所事故で放出・沈着した放射性核種により、森林内の空間線量率が上昇した。一般的に、降雨時は空間線量率が上昇する。しかし福島の森林では、土壌水分の遮蔽効果により空間線量率が低下した。本研究の目的は、土壌水分の増加による空間線量率の低下を評価するとともに、降雨量から空間線量率の低下を推定することである。そこで、福島県双葉郡浪江町における2020年5~7月の実効雨量(Rw)を算出し、土壌水分と空間線量率の変化を観測した。期間中の空間線量率は、土壌水分の増加とともに低下していた。また、半減期の異なるRwを組み合わせ、ヒステリシスを考慮することで、土壌含水率及び空間線量率の推定が可能となった。2019年5~7月の福島県双葉郡川内村においても、推定を行った。川内村の土壌は乾燥時、撥水性が強いためにわずかな降雨量では土壌含水率が上昇せず、空間線量率の変化がみられなかった。本研究は、過去や今後の空間線量率の一時的な変化が降雨の影響か判断するための指標として活用できる。 |
著者氏名 | ○中西美夕1 ・ 恩田裕一2 ・ 加藤弘亮2 ・ 高橋純子2 |
著者所属 | 1筑波大学大学院生命地球科学学位プログラム ・ 2筑波大学アイソトープ環境動態研究センター |
キーワード | 実効雨量, 土壌含水率, 空間線量率 |
Key word | effective rainfall, soil water content, air dose rate |