第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T3. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]
日付 | ポスター発表 |
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会場名 | (学生ポスター賞の審査対象) |
講演番号 | P-487 |
発表題目 | 兵庫県南部のアカマツ二次林における二つのモデルでの斜面崩壊防止力の評価 Evaluation of slope stability by two models in Pinus densiflora secondary forest in south Hyogo |
要旨本文 | 森林において樹木は根によって土壌のせん断抵抗力を補強し斜面崩壊防止力を発揮している。この力を定量的に評価する手法としてWuモデルがある。このモデルは簡易に計算が可能である一方で過大評価であると指摘されている。近年、根の力学性を考慮したRoot Bundle Model RBMwが注目され、Wuモデルより現実に即した値であるとされている。しかし二つのモデルによって評価、比較された研究は多くはない。そこで本研究はアカマツとヒサカキの斜面崩壊防止力をWuモデルとRBMwの二つのモデルで評価、比較することを目的とした。調査地は兵庫県神戸市のアカマツ二次林とした。2020年12月にアカマツとヒサカキ個体間の中央距離部分8か所にて掘削調査を行った。幅1m×深さ1mの土壌断面を作成し、根の直径と樹種を計測した。また計算モデルに必要なパラメータを取得するため引き抜き試験と根長試験を行った。その結果、8か所全てでWuモデルがRBMwより高い値をとった。Wuモデルの値を基準としたRBMwの値はアカマツで39~60%、ヒサカキで40~57%と似た範囲を示した。このことからWuモデルとRBMwの値の差は樹種以外の要因の影響が大きい可能性があると示唆された。 |
著者氏名 | ○今若舞1 ・ 山瀬敬太郎2 ・ 平野恭弘3 ・ 谷川東子4 ・ 池野英利5 ・ 檀浦正子6 ・ 藤堂千景2 ・ 伊東康人2 ・ 大橋瑞江1 |
著者所属 | 1兵庫県立大学環境人間学研究科 ・ 2兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター ・ 3名古屋大学大学院環境学研究科 ・ 4名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 5福知山公立大学情報学部 ・ 6京都大学大学院農学研究科 |
キーワード | 斜面崩壊防止力, 根, RBモデル, Wuモデル |
Key word | slope stability, root, root bundle model, Wu model |