第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T3. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-491
発表題目 現地採取したヒノキ脱落根の量及び形態の月変化ー2種類の現地培養法からー
Monthly changes in the field-collected fine root litter of Chamaecyparis obtusa using two culture methods
要旨本文 樹木細根(根直径2mm以下)は養水分の吸収・輸送を担っている。また、樹木細根は枯死脱落し土壌で分解され、土壌有機物の主要な供給源になる。したがって、樹木細根の枯死脱落過程の解明は、土壌への初期炭素供給量を精度よく推定するために重要である。しかしその理解は十分ではない。そこで本研究はヒノキ細根の脱落過程解明のため、脱落根を生育土壌条件に近い状態で現地採取し、ヒノキの脱落根の量及び形態の月変化を明らかにすることを目的とした。ヒノキ脱落根の現地採取法として提案されているガラスビーズ入り遠沈管を用いた方法と並行して、メッシュ袋を用いた方法を行った。幸田ヒノキ林モニタリングサイトに生育するヒノキ個体について3次根程度までの細根系に上記の2種類の装置を2021年9月に設置した。2022年8月までの現地培養を行うとともに毎月脱落根を回収した。脱落根は次数分類を行い、乾重や根長などを計測した。また、2022年8月には現地で培養していた細根系の呼吸測定を行った。本発表では12か月間の培養試験について、脱落根量とその形態特性、呼吸測定の結果に基づく装置内の細根系の活性度についての結果と考察を報告する。
著者氏名 ○黒見信輔1 ・ 杁山哲矢1 ・ 金子祥也1 ・ 柳瀬亮太2 ・ 谷川東子3 ・ 平野恭弘1
著者所属 1名古屋大学大学院環境学研究科 ・ 2名古屋大学理学部 ・ 3名古屋大学大学院生命農学研究科
キーワード 細根, 脱落根, 炭素循環, ガラスビーズ, メッシュ袋
Key word fine root, fine root litter, carbon cycle, glass beads, mesh bag