第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
S2. 環境変化にともなう樹林地生産性に関わる被食防衛[Forest productivity affected by plant defense capacity under changing environments]
日付 | 2023年3月26日 |
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開始時刻 | 13:00 |
会場名 | Room 4 |
講演番号 | S2-2 |
発表題目 | 環境変化は被食防衛に何をもたらすのか?―食う昆虫と食われる植物の視点― What is brought about defense by environmental change? -point of view from herbivore and plant- |
要旨本文 | 現在起きている、あるいは今後予想される環境変化によって森林害虫の被害は増えるのか?という問いに対して様々な検証研究が行われている。森林に生息していても、その利用が森林の生産性には大きく影響しない、いわゆる「普通の虫」の「害虫化」はどのようなプロセスによってもたらされるのだろうか? 昆虫による森林被害(ここでは主に樹木の成長・生存被害)は、植物、植食性昆虫、捕食性動物(天敵)の3者それぞれが影響を及ぼし合い、その結果としてもたらされる。温暖化や大気中二酸化炭素濃度の上昇といった環境変化に対して、3者それぞれが異なる形で応答する。また、既に被害が日本全国に広がっているマツ枯れやナラ枯れが広がった背景には、環境変化に加えて人為的な植生改変が大きな誘因として作用していることを見過ごしてはならない。 本講演では、2022年から再び北海道で大発生の兆しを見せているヤママユガ科の鱗翅目昆虫クスサンを例に、環境変化や植生改変がクスサン大発生にどのような影響をもたらしているのかについて、これまで明らかになってきた研究結果をもとに報告する。 |
著者氏名 | ○松木佐和子 |
著者所属 | 岩手大学農学部 |
キーワード | 環境変化, 被食防衛, CNB仮説, 植物と昆虫の相互作用, 昆虫の大発生 |
Key word | environmental change, defense, CNB hypothesis, interaction between plant and insect, outbreak of insect |