第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
S6. 山地森林環境の長期的な変化と,それらが水・土砂・流木の流出に及ぼす影響をふまえた災害予測の可能性[The effect of long-term changes in mountain forest environment on water, sediment and woody debris transport and possibility of disaster prediction based on those knowledges]
日付 | 2023年3月26日 |
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開始時刻 | 9:00 |
会場名 | Room 8 |
講演番号 | S6-3 |
発表題目 | 国有林史料を活用した山地森林環境の史的分析 Historical Analysis of Mountain Forest Environment using "National Forest Historical Documents" |
要旨本文 | 本研究では、旧営林局に残された史料群(国有林史料)の分析により、近代日本における官林(国有林)の資源状況や利用の特徴について考察する。対象は史料の残存状況等に鑑み秋田県域とする。主な使用史料は東北森林管理局所蔵の施業案関係史料である。1890年、秋田大林区署は官林の仮施業案を編成した。実務は各小林区署が担当し、面積・樹種・林齢・本数・材積・毎年伐採高等が把握・計画された。阿仁銅山(のち阿仁合)・長木沢両小林区を例にとり樹種別本数の割合(上位2位、樹種表記は史料通り)をみると、前者は雑(91.4%)、檜(4.5%)、後者は杉(58.1%)、雑(41.7%)となり相違が認められた。99年の国有林野特別経営事業開始により、秋田大林区署管内の国有林についても施業案・同説明書が作成された。説明書には地況・林況、木材需給と他産業との関係、施業方針等が記載された。阿仁合小林区小又(09年)・大又両事業区(10年)の説明書を例にとり蓄積をみると、前者は約499万尺〆で82.9%を雑木が占め、後者は約422万尺〆で97.6%を雑木が占めた。両区とも利用は阿仁鉱業所への払下げが主で、08年の払下げ量は両区合計でスギ約11万尺〆、雑木約19万棚であった。 |
著者氏名 | ○芳賀和樹 |
著者所属 | 東京大学大学院農学生命科学研究科 |
キーワード | 近代日本, 秋田地方, 施業案 |
Key word | Modern Japan, Akita region (Tohoku area), Forest Management Plan |