第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T3. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 2023年3月26日
開始時刻 9:30
会場名 Room 6
講演番号 T3-1
発表題目 巨礫を含む土壌に生育するスギ林根系の地中レーダを用いた検出精度
Detection accuracy of Cryptomeria japonica roots with soils including boulders using GPR
要旨本文 樹木根系には土壌緊縛力による表層崩壊防止機能があり,その評価には樹木根の広がりを明らかにすることが重要である.地中調査レーダ(GPR)法は電磁波の反射を利用し非破壊で地中にある物体の位置を推定する方法であり,樹木根への応用が進んでいるものの,その方法は発展途上にある. 演者らはこれまでに,名古屋大稲武フィールドの巨礫を含む土壌に生育するスギ2個体について,800 MHzと300 MHzの二周波GPR探査の後,根系掘り取りを行った.GPR画像から推定された物体の位置と実際の根および石礫の位置との整合性を調べ,石礫と樹木根を初めて同時に検出できたことを報告した.このスギ2個体では,800 MHzのGPRが300 MHzより樹木根および石礫の検出に適していたという共通点があった一方,300 MHzのGPRでは,樹木根の検出精度に個体間の差異が見られた. 本研究では,同フィールドで新たにGPR調査および掘り取りを行った1個体を加え,計3個体のスギを対象に根と石礫それぞれの検出精度を評価することを目的とした.本発表ではスギ3個体についてGPRを用いた根の検出精度結果について報告するとともに,精度を規定する要因を考察する.
著者氏名 ○金子祥也1 ・ 谷川東子2 ・ 藤堂千景3 ・ 池野英利4 ・ 山瀬敬太郎3 ・ 大橋瑞江5 ・ 檀浦正子6 ・ 杁山哲矢1 ・ 黒見信輔1 ・ 平野恭弘1
著者所属 1名古屋大学大学院環境学研究科 ・ 2名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 3兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター ・ 4福知山公立大学情報学部 ・ 5兵庫県立大学環境人間学部 ・ 6京都大学大学院農学研究科
キーワード 非破壊, 根系構造, 掘り取り
Key word Non-destructive, Root system structure, Root excavation