第134回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T3. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]
日付 | 2023年3月26日 |
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開始時刻 | 10:00 |
会場名 | Room 6 |
講演番号 | T3-3 |
発表題目 | 森林斜面における立木密度と根系効果の評価:斜面模型実験によるアプローチ Evaluation of stand density and root system effects on forest slopes using a slope model experiment |
要旨本文 | 異なる植生密度における斜面での樹木根系ネットワークが崩壊の発生などの斜面土壌の安定性に及ぼす影響を評価するために、模型斜面降雨実験による斜面土壌の変状、崩壊の発生時間や規模、土砂の流動性を把握した。1/70スケールの模型斜面降雨実験装置を用い、傾斜35°斜面部と10°流動部を設置し、斜面部には乾燥密度1.4g/cm3で砂質土深さ10cmを充填した。斜面部には豆苗(Pisum sativm)の種を等間隔で配置し、生育密度を調整した。2週間後に豆苗の高さ20㎝程度、垂直根深さ10cm程度,水平根3~4cm程度で実験を行った。縦横3×3cmで配置の場合、実斜面スケールでは密度2200本/ha,高さ17~21mの針葉樹人工林植栽と仮定している。90mm/hの一定強度で降雨開始後、植生無しでは平均7分で崩壊し、植生有(3㎝間隔)の場合は平均14分となり、崩壊までの時間は長くなった。崩壊時点の土壌飽和度は、植生有の斜面での土壌内部の飽和領域が大きくなり、根系の存在により土壌水貯留量は大きくなった。ただし、貯留量が大きいことで、崩壊後の土砂流動性も高くなっていた。発表では、植栽密度の違いによる斜面安定性についても報告の予定である。 |
著者氏名 | ○五味高志1,2 ・ Rozaqqa, NOVIANDI2 ・ 岩佐直人3 ・ 蓮沼佑晃4 ・ 大高範寛4 |
著者所属 | 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2東京農工大学大学院農学府 ・ 3ノンフレーム工法研究会 ・ 4日鉄建材株式会社 |
キーワード | 斜面崩壊, 根系, 立木密度, 水平根, 土壌水分応答 |
Key word | Landslide, Root network, Stand denisty, Lateral root, Soil water response |