第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2024年3月8日 |
---|---|
開始時刻 | 17:45 |
会場名 | 412 |
講演番号 | A18 |
発表題目 | 国有林施業と受注事業体の傾向~九州森林管理局データ5年間の分析~ Situation of Contracting for National Forest Operations in Japan : A case of 5 years data in Kyushu Region |
所属 | 九州大学大学院 |
要旨本文 | 日本の森林の約3割を占める国有林の森林施業は,林業事業体の重要な事業確保の場となりうる。労働安全や林業所得の向上が課題となる林業の現況に対し,国有林施業を発注する際に,国はどのような条件により事業体を選定するのか。本研究の目的はこの問いに対し,九州森林管理局内における5年間の森林施業の受発注状況を考察することである。方法は,入札情報の定期的な取得と分析,管理局へのインタビューである。事業体選定の入札は,一般競争と総合評価の2種類の方式があり,予定価格1,000万円がその方式を区分する1つの指標とされる。森林施業は,造林事業(406件)と素材生産事業(810件)が5年間で実施され,全体の約6割が1者入札で事業体が決まり,予定価格に近い金額での落札が多かった。しかし,応札者数が増えるほど価格が抑制され,一般競争の方が総合評価よりもその傾向は大きかった。総合評価では入札価格だけでなく事業体の体制も評価され,労働安全や林業所得に関する評価項目等も設けられている。しかし,1者入札が多い現状は,入札価格の抑制だけでなく,総合評価項目である労働安全等の改善を促す動機づけになりにくいことを指摘した。 |
著者氏名 | ○宮野岳明1 ・ 藤原敬大2 ・ 佐藤宣子2 |
著者所属 | 1九州大学大学院生物資源環境科学府 ・ 2九州大学大学院農学研究院 |
キーワード | 国有林, 林業事業体, 森林施業, 入札, 総合評価方式 |
Key word | national forests, forestry enterprises, forest operation, bidding, comprehensive evaluation method |