第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月10日
開始時刻 9:45
会場名 431
講演番号 A20
発表題目 家具用国産広葉樹材供給拡大への条件解明-流通規格の必要性
The conditions for expanding the domestic supply of hardwood for furniture - the need for trading rule
所属 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所
要旨本文 本報告は家具用広葉樹板材について、国産材供給拡大の視点から新たな流通規格の必要性を提言する。木製家具の主たる原料である輸入広葉樹材は原木輸入が減少し、板材の価格も高騰している。近年、消費者意識が変化し、節や色の違い等(欠点)は自然なものと評価される背景があり、国産材への関心・需要が高まった。しかし、既存の国産広葉樹材の流通は固定的で拡大は困難である。広葉樹二次林は高齢化し、伐採・利用を検討する地域もあるが、多くの地域では広葉樹材の流通体制が失われており、需要者と供給者を繋げる新たな仕組みが必要である。家具製造業の中には製材や川上との関係を強化する動きがあり、新たに製材・乾燥設備を整備する企業もあるが、企業間の垂直統合のみでは裾野の拡大は難しい。製材の流通に関する既存の公知としてJAS等あるが、良品選別のための規格であり、欠点を含む材の流通は考慮されていない。家具用について、利用可能な欠点に関する情報を含んだ板材の規格を整備する必要がある。本研究は生物系特定産業技術研究支援センター「イノベーション創出強化研究推進事業(JPJ007097)」(課題番号04012B2)の支援を受け実施した。
著者氏名 ○天野智将1 ・ 杉山真樹2 ・ 横田康裕3 ・ 御田成顕4
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所木材加工・特性研究領域 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 ・ 4国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
キーワード 広葉樹材, 国産材供給, 家具, 流通規格
Key word hardwood, domestic supply, furniture, trading rule