第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 10:45 |
会場名 | 431 |
講演番号 | A23 |
発表題目 | 森林生態系サービス提供のためのPES等のイノベーション 欧州と日本の比較 Innovations for provisions of forest ecosystem services -situation in EU compared with Japan |
所属 | 上智大学 |
要旨本文 | 2002年時点に世界全体で生物多様性保全、炭素固定、水源保全、景観美関連で287事例を数えていた「生態系サービスの支払い(PES)」の取り組みは、2017年には4倍以上の1,230事例(景観美を除く)に拡大してきている。また、欧州各国を対象とした森林生態系サービス(FES)の提供のためのイノベーション事例の調査(2018年)では、PESを含む83事例が見出されている。一方、欧州では一般市民の大多数が欲している森林生態系サービスが調整および文化的サービスであるのに対し、森林管理者・所有者が得ている森林からの収入の大部分は生産サービスからであり(2022年の調査結果)、ほとんどの森林所有者は数々の調整および文化的サービスを無償で提供しているのが実態である。このため、EU森林戦略2030においてPESの重要性が強調され、2023年にはPESガイダンスが発刊されたほか、PESなどのイノベーションを起こすための研究が活発に行われている。本論では、グローバルな視点からPESの導入の背景を振り返るとともに、欧州における森林生態系サービス提供のためのイノベーションの取り組みについて、我が国における森林サービス産業の取り組みなどと比較しつつ検討する。 |
著者氏名 | ○柴田晋吾 |
著者所属 | 上智大学大学院地球環境学研究科 |
キーワード | 森林所有者, 森林生態系サービス, 生態系サービスへの支払い, イノベーション |
Key word | forest owners, forest ecosystem services, PES (payment for ecosystem services), innovation |