第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月10日
開始時刻 14:15
会場名 431
講演番号 A25
発表題目 森林認証取得が事業体に及ぼした変化ー浜松市の事例ー
Changes by forest certification acquisition on business entities: case of Hamamatsu City
所属 名古屋大学大学院
要旨本文 森林認証制度は、森林資源の持続可能な利活用と保全を図る制度として期待されている。森林認証を対象にした研究では、森林認証運営主体間の比較が進んでいるが、森林認証取得による事業体別の評価事例は少ない。本研究では、国際的な森林認証であるFSC認証の取得面積が国内で最も広い静岡県浜松市を事例に、FSC認証取得の効果を把握することを目的とした。浜松市のFSC認証取得事業体におけるFSC認証取得前後の変化に関するアンケート調査と認証取得後の課題や継続に関する聞き取り調査を行った。その結果、全体の傾向として森林資源の持続可能な利用促進に効果を感じていることがわかった。また事業体別では建築企業などの川下の事業体において特に企業イメージの向上や地域社会との良好なつながりに効果を感じる傾向がわかった。一方、全体の傾向として経済的な効果は感じにくいことがわかった。その背景には、認証取得や維持費用がかさむ点や認証材に直接的な価格プレミアムが発生しにくいという理由があることが明らかになった。
著者氏名 ○松本清貴 ・ 岩永青史
著者所属 名古屋大学大学院生命農学研究科
キーワード 森林認証, 林業事業体, 木材加工企業, 浜松市
Key word forest certification, forestry entities, wood processing entities, Hamamatsu City