第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月10日
開始時刻 14:30
会場名 431
講演番号 A26
発表題目 日本の木材市場における価格伝達に関する計量時系列分析
An econometric time series analysis of price transmission in Japanese wood products market
所属 森林総合研究所
要旨本文 2021年には米国における木材需給のひっ迫を主な背景として、第3次ウッドショックが発生し、日本の木材市場では木材価格が急騰した。木材輸入における混乱は、国産材製材品などの木材製品価格だけでなくそれらの原材料である国産丸太価格にも影響を与えた。このような垂直的な価格伝達の分析においては、計量経済学的手法が広く用いられ、価格間の相互関係が定量的に明らかにされてきた。北米や欧州の木材市場、日本の農産物市場および水産物市場などでは、垂直的な価格伝達に関して多くの先行研究が存在する一方で、日本の木材市場を対象とした研究は見られない。そこで本研究では、国産材製材品価格と国産丸太価格を対象として、垂直的な価格伝達に関する計量時系列分析を行うことを目的とした。まず、農林水産省「木材価格統計」から2002年以降の国産材製材品価格および国産丸太価格に関するデータを取得した。次に、単位根検定や共和分検定を実施し、分析に用いた変数の時系列特性を把握した。さらに、共和分検定の結果を踏まえて誤差修正モデルを構築し、国産材製材品価格と国産丸太価格の間の相互関係を定量的に分析した。
著者氏名 ○樋熊悠宇至
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
キーワード 共和分, 誤差修正モデル, 製材品価格, 丸太価格
Key word cointegration, error correction model, sawnwood price, roundwood price